サーモグラフィ検査 [さーもぐらふぃけんさ]
- 意味
- 体の表面(皮膚)の温度を測定するための検査方法です。むち打ちによる痛みやしびれといった神経症状の有無などを調べる際に利用される場合があります。
- 解説
サーモグラフィ(Thermography)とは、物体から放射される赤外線の量を感知することで、表面の温度を測定し、画像として表示する装置です。一般的に、温度が高い部分を赤やオレンジなどの暖色系、低い部分を青色などの寒色系で表示します。
医療現場においても、体の表面(皮膚)や体内の温度を検査し、その熱分布を表示させる画像診断として利用されます。
交通事故後にサーモグラフィ検査が行われるケース
交通事故に遭い、むち打ち(頸椎捻挫)などのケガを負うと、治療を続けても痛みやしびれといった神経症状が後遺症として残ってしまうかもしれません。
もし、神経症状によって血流が悪くなっていると、後遺症が残った部位の体温が低くなっているケースがあります。また、炎症により痛みが生じている場合には体温が高くなっているケースもあります。
負傷部位の体温の異常がサーモグラフィ検査で判明すれば、後遺症の残存を他覚的に示す証拠のひとつになる可能性があります。そのため、後遺障害の等級認定を申請する際、サーモグラフィ検査が行われるケースがあるのです。
むち打ち以外でも、RSD(反射性交感神経性ジストロフィ)やCRPS(疼痛性感覚異常)といった末梢神経障害などで、血流異常を調べるためにサーモグラフィ検査が利用されることがあります。
サーモグラフィ検査だけでは症状の証明が困難
サーモグラフィ検査により異常所見が確認されたとしても、その結果だけでは痛みやしびれなどが後遺症として残っていることを医学的に証明するのに不十分です。
たとえば、体の一部が低温になるには、さまざまな要因が考えられます。検査により負傷した部位が低温になっていても、必ずしも痛みやしびれなどが残ったことを正しく証明できるとは言い切れないのです。そのため、サーモグラフィ検査の結果は、あくまでも補助的な診断資料として用いるべきです。
適切な後遺障害の等級認定を受けるためには、MRIや筋萎縮検査、針筋電図またなど、ほかの検査も受けることをおすすめします。複数の検査結果を組み合わせれば、症状が残っていることをより強く証明できるでしょう。
後遺障害の手続きは弁護士にご相談を
手続きを進めるのが難しい、認定を受けられなかった、納得できる等級ではなかったなど、後遺障害に関するお悩みは、ぜひ弁護士にご相談ください。
治療や検査を行う医師が、必ずしも交通事故や後遺障害について詳しいとは限りません。この点、弁護士に相談すれば、適切な等級に認定されることを目指し、受けるべき検査などについてアドバイスをしてくれます。
ただし、弁護士であれば誰に相談や依頼をしてもよいわけではない点に注意しましょう。交通事故のご相談やご依頼に対応するには、法律はもちろん、医療や保険なども含めた幅広い知識が求められるからです。
弁護士法人プロテクトスタンスは、交通事故についてこれまで数多くのご相談、ご依頼をお受けしてきました。後遺障害の手続きに関する知識や経験も豊富ですので安心してご相談ください。
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