交通事故紛争処理センターとは何か、制度や弁護士相談との違いを解説

交通事故のよくあるご相談Q&A(FAQ)

訴訟・ADR

Q.uestion

「交通事故紛争処理センター」とは何ですか?

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
Answer

交通事故の示談交渉時の争いを解決するために利用できる公的機関のひとつです。法律相談や和解あっ旋などのサービスを無料で利用できます。

0.交通事故紛争処理センターとは?

交通事故の被害者は、加害者やその保険会社と損害賠償の請求を求めて示談交渉を行います。

もしも、この交渉がまとまらない場合は、民事調停(交通調停)や訴訟といった裁判上の手続きだけでなく、交通事故紛争処理センターという機関を利用して、争いの解決を目指すことができます。

交通事故紛争処理センターでは、被害者と加害者との間の中立的な立場から、紛争の解決をサポートする機関であり、裁判外紛争手続(ADR)の一種です。

1.交通事故紛争処理センターでは何ができる?

交通事故紛争処理センターでは、次の3つの手続きを利用できます。
費用はいずれも無料です。

  • 法律相談
  • 和解あっ旋
  • 審査手続

これらの手続きを利用するには、まず、法律相談の電話予約が必要です。
センターには東京本部のほか、7か所の支部(札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)と3か所の相談室(さいたま、静岡、金沢)があり、被害者の住所地または事故の発生地を管轄するセンターに電話します。

電話できるのは、祝日や年末年始を除く月曜日から金曜日までの9時~15時までです。
電話で法律相談の日時を決めると、利用申込書と提出が必要な書類などに関する説明資料がセンターから送られてきます。

相談当日にセンターに行き、申込書や必要書類の提出後、交通事故紛争処理センターから委託を受けた相談担当弁護士が相談に応じてくれます。
その後、和解あっ旋や審査手続といった手続きに進んでいきます。

1-1.法律相談

交通事故紛争処理センターで相談担当弁護士が相談に応じてくれます。

センターの利用を申立てた人は、初回相談時に必要資料を提出し、事故の状況や請求したい損害賠償額などを主張します。
相談担当弁護士は資料や主張の内容などを踏まえ、問題点の整理や助言をしてくれます。

なお、加害者側の保険会社は、基本的に初回相談時は出席せず、2回目から参加します。

法律相談は次の手続きである和解あっ旋に進むことが前提なので、基本的に法律相談のみでは終了しません。
しかし、相談内容によっては裁判手続きを案内したり、弁護士会など他の相談機関の紹介をしたりして、相談のみで終了する場合もあります。

1-2.和解あっ旋

和解あっ旋は、相談担当弁護士が中立公正な立場から、争点や賠償額などについて、和解に向けた解決策(和解案)を提案してくれます。
和解あっ旋は1回につき1時間以内を目途に行われ、相談担当弁護士が書面や口頭で提案内容を説明します。

和解あっ旋は合意に至るまで複数回行われますが、損害賠償に関する資料が揃っていれば、通常は3回のあっ旋で70%以上、5回までに90%以上の和解が成立しています(人身事故の場合)。

和解あっ旋により和解が成立した場合、相談担当弁護士の立会いのもとで示談書または免責証書を作成して、手続きが終了します。

そして、和解成立のほか、被害者が和解あっ旋を取り下げた場合や、保険会社などが訴訟による解決を要請し、センターが要請を承認した場合も和解あっ旋が終了します。

また、和解成立の見込みがないと相談担当弁護士が判断した場合、和解あっ旋が不調になったことが被害者と保険会社に通知されます。
被害者または保険会社が通知後14日以内に申立てをすると、次の手続きである審査手続きに移行します。

なお、保険会社が申立てをする場合、被害者の同意が必要です。

1-3.審査手続

審査手続とは、法学者や元裁判官、弁護士による3名で構成した審査会が、紛争解決のための解決策を示して裁定する手続きです。
審査会は、被害者と加害者から争点の説明や主張を聞いたうえで、裁定を行います。

裁定の内容について、被害者が裁定の告知から14日以内に同意すると示談が成立します。
なお、保険会社は裁定の内容を尊重することになっているので、被害者が同意するだけで示談成立になります。

示談が成立すると、相談担当弁護士が示談書や免責証書を作成し、その内容にもとづいて、保険会社が賠償金の支払いなどを行います。

被害者が同意しない場合、センターでの手続きが終了し、訴訟などの手続きに移行することになります。

2.法律事務所の弁護士相談と何が違うのか?

センターの相談担当弁護士と、私たちのような法律事務所の弁護士に相談するのとでは、どのような違いがあるのでしょうか?

一番の大きな違いは、弁護士が相談者側の味方をするかどうかです。

法律事務所の弁護士は、相談者の立場に立ち、相談者が損をしないよう、また、最大限の利益を得るための方法を提案してくれます。
一方、相談担当弁護士はあくまでも加害者と被害者の間の中立的な立場ですので、必ずしも相談者の味方をするわけではありません。

3.交通事故紛争処理センターは利用すべき?

交通事故紛争処理センターは、訴訟などよりも時間がかからず、無料で利用できるといったメリットがあります。

一方、センターはあくまでも中立的な立場であり、必ずしも相談者の味方ではないことに注意が必要です。
また、センターの予約をするのに時間がかかる場合がある、必要書類を揃える手間がかかるといったデメリットもあります

さらに、次のようなケースではそもそもセンターを利用できません。

  • 自転車同士、自転車と歩行者など、相手が自動車ではない事故
  • 後遺障害の等級認定について争っている場合
  • 相手の保険会社がわからない場合

そのため、保険会社との示談交渉が難航した場合、まずは交通事故に詳しい弁護士への相談をおすすめします。

弁護士が相談者の状況に即した今後の方針をアドバイスしてくれるだけでなく、最も有利な条件を目指した示談交渉が期待できます。

なお、交通事故紛争処理センターに相談するメリット・デメリットについては、次のQ&Aでより詳しく解説しています。ぜひご参照ください。

弁護士 大橋史典
弁護士 大橋史典
この記事を監修した弁護士

弁護士 大橋 史典弁護士法人プロテクトスタンス所属
(第一東京弁護士No.53308)

獨協大学法学部法律学科卒業 明治大学法科大学院法務研究科 修了(68期)。
弊事務所に入所後、シニアアソシエイトとして活躍。交通事故分野を数多く取り扱い豊富な経験を持つ。

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